桔梗とは、キキョウ科の植物である桔梗の根を乾燥させた去痰薬に分類される生薬です。中国、韓国を産地とし、サポニン類を主成分としています。青紫色の星形の花を咲かせる植物で、万葉集で秋の七草の一つとして歌われるなど日本でも馴染みがある植物です。

 

【中医学的に見る桔梗の効能】

肺を帰経とし、味を苦、辛、性を平とする生薬です。痰を伴う咳症状、痰が固まって出しづらい症状、咽喉痛の時に使用します。また、排膿作用も有します。

 

【桔梗が使われる主な漢方薬】

  • 桔梗湯(キキョウトウ)

:桔梗と甘草のみからなる漢方薬です。炎症による腫れを持つ咽頭痛に伴う、咳や痰症状に用いられます。

桔梗湯の効果・効能・副作用

 

  • 十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)

:世界で初めて全身麻酔を用いた外科手術に成功した、江戸時代の外科医である華岡青洲によって処方された漢方薬です。消炎効果はあまりありませんが、化膿性皮膚疾患で、皮膚、筋肉が腫れて熱を帯びたものに使用されます。桔梗はこの漢方薬のなかでは排膿効果を発揮しています。

十味敗毒湯の効果・効能・ふくしゃ(ジュウミハイドクトウ)

 

  • 響声破笛丸(キョウセイハテキガン)

:風邪や病気によるものではない、しわがれ声、咽喉不快感や失声に使用する。つまり、歌手や演説家など、長期間に声帯が酷使された為に生じる声の不調やその予防に用いられます。また、喫煙や空気の汚れが原因となる喉のムズムズ感や、精神的なストレスによる失声にも効く事が報告されています。桔梗はこの漢方薬のなかでは抗炎症作用を発揮しています。

 

 

【西洋医学的に見る桔梗】

キキョウエキスには、唾液分泌や気道粘液分泌を促進させる効果が報告されています。また、抗菌作用はないもののマクロファージの貪食能を高める作用がある為、結果的に原因菌を排除する役割を持ちます。