通導散(ツウドウサン):ツムラ105効能・効果、副作用

 

  1. 通導散の特徴

比較的体力があって下腹部に圧痛があり、便秘症の人に用いられる漢方薬です。婦人科疾患、内科疾患によく使われています。月経不順、月経痛、更年期障害、腰痛、高血圧の随伴症状(頭痛、めまい、肩こり)にも用いられます。

 

昔は、体罰(百叩きの刑)の後のひどい打ち身(打撲)や皮下出血している人に用いられていました。中国・明時代の「万病回春(マンビョウカイシュン)」に記されています。

 

 

次のような人に有効です。

・比較的体力がある
・下腹部に圧痛がある
・便秘症

  1. 通導散の作用

大黄(ダイオウ)、芒硝(ボウショウ)は便を下す作用があります。

 

当帰(トウキ)、蘇木(ソボク)、紅花(コウカ)は血行を良くして痛みを和らげる作用があります。

 

木通(モクツウ)は水の循環を良くする作用があります。

 

枳実(キジツ)、厚朴(コウボク)、陳皮(チンピ)は気を巡らせる作用があります。

 

甘草(カンゾウ)は炎症を抑え、他の生薬との調和作用があります。

 

 

  1. 通導散の成分

通導散は、下記の10種類の生薬からなります。

 

・大黄(ダイオウ):タデ科ダイオウの根茎を乾燥させたもの。薬効は、便通をよくし、血行を改善する作用があります。

・芒硝(ボウショウ):硫酸マグネシウム。薬効は、便通を良くする作用があります。

・当帰(トウキ):セリ科トウキの根を乾燥させたもの。薬効は、血を補い、血液循環をよくし、痛みを止める作用があります。

・厚朴(コウボク): モクレン科ホオノキの樹皮。薬効は、胃もたれ、吐き気、咳、イライラ感を抑える作用があります。

・陳皮(チンピ):ミカン科ウンシュウミカンの果皮。薬効は、消化を整え、痰や咳を抑える作用があります。

・木通(モクツウ):アケビ科アケビの蔓茎を乾燥させたもの。薬効は、水分の循環をよくし、腫れを抑える作用があります。

・紅花(コウカ):キク科ベニバナの管状花。薬効は、血液循環をよくし、痛みを和らげる作用があります。

・蘇木(ソボク):マメ科スオウの樹木の中心部分。薬効は、血液循環をよくし、腫れを抑え、痛みを止める作用があります。

・甘草(カンゾウ):マメ科カンゾウの根を乾燥させたもの。薬効は、消化を整え、痛みを止める作用や、調和作用があります。
 

 

  1. 通導散の副作用

配合生薬の大黄(主な成分はセンノサイド類)と芒硝(主な成分は硫酸マグネシウム)は、過量投与で、下痢や腹痛が起こる場合があります。さらに、大黄は子宮の収縮作用、下腹部の充血作用があり、下痢傾向の人や妊娠している人には適しません。

 

また、配合生薬の甘草(主な成分はグリチルリチン酸)の大量服用により、むくみが出たり、血圧が上る「偽性アルドステロン症」と呼ばれる症状がでる可能性があります。甘草が含まれている他の漢方薬や、グリチルリチン酸を長期で服用する際は注意が必要です。

 

 

  1. 通導散の服用方法

ツムラ通導散エキス顆粒によると、通常、成人1日7.5gを2~3回に分割し、食前又は食間に経口服用するとされています。年齢、体重、症状により適宜増減してください。
基本的に漢方エキス製剤は、お湯に溶かしてから服用すると良い効果が期待されます。

 

 

 

 

参考文献

・今日から使える漢方薬のてびき(講談社)
・治りにくい病気の漢方治療(創元社)
・漢方薬の選び方・使い方(土屋書店)
・漢方薬の服薬指導(南山堂)
・NHKきょうの健康 漢方薬事典(主婦と生活社)