大黄牡丹皮湯の特徴

月経不順、月経困難などの女性の月経トラブルを含め、便秘、痔など主に下半身の疾患にもちいられる漢方薬です。また血液循環の改善のほか、ホルモンバランスを整える効果もあります。子宮や尿路の病気にも応用されます

 

中国・漢時代の「金匱要略(キンキヨウリャク)」に記されています。

 

 

次のような人に有効です。

 

・体力がある(実証の)人、
・暑がりで熱っぽい人
・下腹部の張りや圧痛がある
・便秘症

 

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大黄牡丹皮湯の作用・効果

大黄(ダイオウ)と芒硝(ボウショウ)は漢方の代表的な緩下薬で、便通作用や熱や炎症をしずめる作用があります。牡丹皮(ボタンピ)と桃仁(トウニン)には血行をよくする作用があります。冬瓜子(トウガシ)には炎症をとり、排膿を助ける作用があります。これらの生薬がいっしょに働くことで、よりよい効果を発揮します。

 

回盲部という、右下腹部付近の炎症に対し使用される経験が多い漢方薬で、憩室炎や虫垂炎、炎症性腸疾患の補助として使用されることも多い漢方薬です。

 

大黄牡丹皮湯の虫垂炎に対する効果

大横牡丹皮湯は、下腹部の炎症に用いられ、虫垂炎にも用いられてきた薬剤です。もともとの金匱要略には、虫垂炎に似た症状で効果を表現しており、実際に良かったという使用経験は、報告されています。

 

しかし、虫垂炎は抗菌薬の治療が遅れると進行してしまい、手術が必要になる方もいます。必要な抗菌薬を遅らせないことが重要で、大黄牡丹皮湯だけで治療をするというのは適していません。あくまでも従来の西洋治療を優先し、場合により選択になると考えます。

 

 

 

大黄牡丹皮湯の大腸憩室炎に対する効果

Prog Med 2013,33(3)p.460で、大腸憩室炎に対する効果の報告があります。こちらでは、大腸憩室炎と診断され、手術ではなく抗生剤治療などの保存的加療を受けた34人のうち、10人に大横牡丹皮湯を併用したところ、痛みの改善効果・熱が下がるまでの期間が短くなったという効果を報告しています。

 

大黄牡丹皮湯の成分・効能

 

大黄牡丹皮湯は、下記の5種類の生薬からなります。

 

・大黄 (ダイオウ):タデ科のダイオウの根茎を乾燥させたもの。薬効は、便秘を改善する作用、「気血(キケツ)」の過剰状態を解消して「熱」を覚ます作用があります。

・牡丹皮 (ボタンピ):ボタン科のボタンの根皮を乾燥させたもの。薬効は、血行をよくして、「熱」をさます作用があります。さらに血小板凝集抑制作用があります。

・桃仁 (トウニン):バラ科の桃の成熟した種子を乾燥させたもの。薬効は、血液凝固抑制作用があります。月経困難や月経不順の調整に用いられています。

・冬瓜子 (トウガシ):ウリ科トウガンの種子。薬効は、利尿作用がありむくみを取る効果があります。また、鎮咳作用、去痰作用もあります。

・芒硝 (ボウショウ) :天然の結晶硫酸ナトリウム。薬効は、瀉下作用、緩下作用、血液凝固抑制作用があります。

 

 

大黄牡丹皮湯の副作用

 冷え症で虚弱体質の人は適しません。また、胃腸が弱く、食欲不振や吐き気、嘔吐や下痢などを起こしやすい人は慎重に用いるようにします。

 

大黄(ダイオウ)、芒硝(ボウショウ)牡丹皮(ボタンピ)桃仁(トウニン)は 子宮収縮作用などがあり、早流産の危険性があるため、妊娠中の方は服用できません。

 

 

大黄牡丹皮湯の服用方法

ツムラ大黄牡丹皮湯エキス顆粒によると、通常、成人1日7.5gを2~3回に分割し、食前又は食間に経口服用するとされています。年齢、体重、症状により適宜増減してください。