人参湯の特徴

胃腸全般の不調を改善する漢方薬です。これといって病気がないにもかかわらず、なんとなく胃腸の働きが不調、食欲がない高齢者や、手術後や大病で体力が低下した人に効果があります。また、冷え性や虚弱体質の人の体質改善にも用いられています。

 

つまり、長引く下痢のように消化能力が落ちて、体力も落ちているときに、消化能力。体力を改善させていくために処方される漢方です。

 

中国・漢時代の「傷寒論(ショウカンロン)」および「金匱要略(キンキヨウリャク)」に記されています。頭痛発熱、身疼痛し、熱多くて水を用いざる物は、人参湯これを主る(熱が多く水を飲みたくないときは人参湯)

 

 

次のような人に有効です。

・体力がない
・手足が冷えやすい
・胃腸が弱い
・胃に物が溜まった感じ
・口の中に薄い唾液がたまる
・薄い尿が多量に出る

 

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人参湯の作用・効果

人参(ニンジン)は古くから日本人にもなじみのある生薬で、滋養強壮、疲労解消、強心などの作用があります。蒼朮(ソウジュツ)には、余分な水分を取り除くことで下痢を解消させる働きがあります。

 

また、乾姜(カンキョウ)は健胃作用があり、甘草(カンゾウ)には炎症・痛みを抑制する効果が知られています。これらの生薬を組み合わせて虚弱体質を改善します。

 

臨床応用としては、胃潰瘍などの病変は認められないものの、胃もたれ、食欲不振、胃痛などが続く胃腸症や過敏性腸症候群の治療でも効果が報告されています。

 

 

人参湯の成分・効能

人参湯は、下記の4種類の生薬からなります。

 

・人参(ニンジン):ウコギ科のオタネニンジンの根をそのまま、または湯通しして乾燥させたもの。薬効は、消化機能を高め、「気」の生成をますことにより、体力を回復させる作用があります。

・蒼朮(ソウジュツ):キク科のホソバオケラの根を乾燥させたもの。薬効は、「水滞」の改善作用があり、体内の水分代謝を正常にする作用があります。また消化機能を高める作用もあります。

・乾姜(カンキョウ):ショウガ科のショウガの根茎を蒸してから乾燥させたもの。薬効は、冷えを改善する作用があります。また消化機能を促進する作用もあります。

・甘草(カンゾウ):マメ科の甘草の根や根茎を乾燥させたもの。薬効は、疼痛緩和の他、緊張を緩める働きがあります。

 

 

人参湯の副作用

体力旺盛な人やのぼせのある人は適しません。

 

また、配合生薬の甘草の大量服用により、浮腫(むくみ)を生じたり、血圧が上る「偽アルドステロン症」と呼ばれる症状がでる可能性があります。複数の方剤の長期併用時など、念のため注意が必要です。肝臓治療薬であるグリチルリチン(グリチロン等)を服用している人は注意してください。

 

人参湯の服用方法

ツムラ人参湯エキス顆粒の添付文書によると、通常、成人1日7.5gを2~3回に分割し、食前又は食間に経口服用するとされています。年齢、体重、症状により適宜増減してください。