はしか[麻疹]とは

はしかや風疹はウイルス感染による感染症です。特にはしかは感染力が非常に強く、春から初夏にかけて流行します。

 

発症すると鼻水や咳など、風邪のような症状とともに、口の中の粘膜に白い発疹が現れます。その後40度近くまで発熱し、顔面をはじめ全身に赤い発疹が広がります。

 

発熱は1週間ほど続くため、体力気力の消耗がはげしく、特に大人が感染した場合は肺炎、中耳炎、脳炎など合併し、重症化しやすい傾向にあります。

 

 

風疹とは

一方風疹は感染すると、耳の後ろのリンパ節が腫れて発熱し、その後全身に小さな発疹が広がります。はしかとは異なり、3日ほど安静にしていれば、殆どの人が回復します。

 

 

はしかや風疹になってしまったとき

はしかや風疹に罹ってしまった場合、まず診断をつけることが大事で、また周囲の方に感染しないよう対策をすることが重要です。学校や仕事は診断書を作成してもらい休まなければならないため、必ず病院で診察を受けるようにしてください。

 

漢方薬で発熱、痛み、発疹、疲労感など辛い症状を緩和できることもあるので、担当医が漢方専門医であれば相談してみるのもよいでしょう。

 

【はしか・風疹におすすめの漢方薬】

升麻葛根湯』 ◇はしか・風疹初期の熱や発疹に‐
升麻葛根湯は名前のとおり、風邪の漢方薬として有名な葛根湯に升麻をはじめ、いくつかの生薬を加減した薬です。

 

体力は中等度以上の人で、赤い発疹と発熱や悪寒を伴うような症状に適しています。構成生薬の升麻には、鎮痛・発汗・消炎・抗菌作用があり、はしかや風疹による発熱の期間を短縮し、重症化を防ぐ効果が期待できます。
甘草を含んでいるため、他の漢方薬との併用や甘草を含む食品の摂取に注意してください。副作用として偽アルドステロン症、ミオパチーが記載されています。

 

 

『銀翹散』 ◇頭痛などの痛みがあるときに‐

銀翹散は、中国の「清」の時代に書かれた医学書「温病条弁」に収載されている薬です。

 

体力中等度の人で、熱症状とともに頭痛などの痛みの症状が強いときに適しています。構成生薬の金銀花と連翹が身体にこもった熱をさまし、桔梗や牛蒡子が痛みを緩和、また解毒作用のある生薬が数種類配合されているので、はしかや風疹の治りを早めてくれるでしょう。

 

もし高熱、頭痛と共にゾクゾクした悪寒があり、背中や肩が凝るような症状であれば、銀翹散ではなく升麻葛根湯を検討してください。

 

銀翹散は残念ながら日本では保険適用外の薬になるため、ドラッグストアで購入するか、判断に迷う時は漢方専門医のいる病院を受診し、証が合えば保険適用外で処方してもらうのもよいでしょう。
胃腸が著しく虚弱な人、高血圧、心臓病、腎臓病などで治療を受けている人は服用前に医師、薬剤師に相談してください。甘草を含んでいるため、他の漢方薬との併用や甘草を含む食品の摂取に注意してください。

 

また副作用として吐き気、かゆみ、発疹、発赤、食欲不振などが記載されています。

 

 

黄耆建中湯』 ◇病後低下した体力に‐

はしかは1週間以上にわたり、辛い症状が続く場合があります。こういった状態が続けば体力が低下し自然治癒力が弱くなるため、なかなかスッキリ治りません。

 

黄耆建中湯は、虚弱体質の人の体質改善や病後の体力回復、湿疹やアトピー性皮膚炎などの皮膚症状に使われる薬です。

 

もともと胃腸が弱く痩せ型で、寝汗や腹痛、冷えや疲れがあり、風邪を引くと治りにくい人に適しています。漢方の気・血・水でいうと気虚タイプにあたります。

 

方剤名にもなっている構成生薬の黄耆には、気を補い体表から漏れ出てしまう汗を止める「固摂作用」があり、人参と共に補気の代表生薬です。

 

黄耆の他にも、補気作用のある大棗、甘草、膠飴が含まれており、胃腸の働きを改善、栄養を全身に行き渡らせ、身体に力をつけます。
甘草を含んでいるため、他の漢方薬との併用や甘草を含む食品の摂取に注意してください。また副作用としてミオパチーなどが記載されています。